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お客様と自分たちの為に仕事をして幸せな未来を手に入れる

突然に呼び出されたスカイラウンジ。今となってはリバーサイドに転々とする高層ビル群の一つにしか過ぎないこのビルだが、洒落た大理石の窓から遠くまで続く宝石のような東京の夜景はなかなかに美しい。窓に映る景色を眺めるとも無くぼんやりと眺めていた私に、その友は、オンザロックのグラスを片手に話し続けた。
「・・・だから、多分、僕は悔しいのだと思う。君や彼は、今でも自分の手で仕事をしている。自分のパフォーマンスができる立場にいる。それはとっても素敵なことなんだよ。・・・僕にはとても素敵に見えるんだよ。実務家としての僕にはね。僕は自分でプレゼンを創らなくなってもう2年にもなる」

金融再編のあおりを受けて、今や押しも押されもしない銀行系のある証券会社の部長になった友人。確かに、年収といい出世頭には違いない。しかし、今日はいつもより随分と疲れ果てた様子でそこにいた。自分の所属していた会社の上司や役員は、既に一人も今の会社には残っていない。彼は、その学閥というものにおおよそ無関係な経歴が幸いして、現在その会社に合併されて社名すらなくなってしまった会社の沢山の社員の中で残っているたったひとりの部長職である。随分と白髪が増えたような気がするのは私の気のせいばかりではないだろう。

「僕は、僕より年上のあの人達に降格の通知が出せるだろうか。確かに、仕事ができないことは確かだから、僕はいつも怒ってばかりだった。でもね。そこまでする必要があるのだろうか。・・・降格だよ。僕より5歳も年長だというのに」彼の所属する銀行系の組織は、既に外資系コンサルティング会社によって360度評価と素晴らしく合理的で文句の付け所の無い職能給制度と評価制度が準備されている。優秀な社員を沢山集め、そしてどんどんと振り落としていく、そこにはもう年功序列、いや終身雇用制というセイフティネットすら存在しなくなって来ている。アシスタントで入社後2年+見習い2年で結果が出なければ退場するしかない。退場・・・つまり別の職場で新たなバトルを繰り返さなければ成らない。4年違いというハンデを負って、そんな厳しい現実がそこにはあるのだ。

ずっと以前、1996年当時、ネットバブルの前にそういったまだ新しい技術を持つ会社の一つであった弊社をリサーチに来たのがその友人との出会いだった。当時彼は、NHKにも出演したことのあるようなアナリストであった。そのうちに仕事の幅も広がりM&Aや財務、業務から、戦略系のコンサルまでいろいろなことができるコンサルタントになっていた。何度となく大きなディールを決めて、祝杯を上げたことを昨日のことのように覚えている。
頼んだ訳ではなかったけれども、証券会社の友達は、実はインターネットのサイトを開発する技術とDBの技術、CTIの技術などを持っているソフト会社をいろいろな意味で欲しがっていた。技術の無いけどネットビジネスを志す若者達の為にとか、企業価値をあげるネット部門への参入の為に。だからこそ、売り込んでもくれたし、幾つもの大型案件を受注できたりもした。

1999年当時、クライアントの何社かは、弊社を買い取ることを検討していたと後で独立したお客様から聞いた。株の何割かを所有したいという申し出も実際に何件かはあった。エコノミストに載ったり、日刊現代やネットベンチャーの特集に取材もなく掲載されたりもしていた。おかげさまで、ネットビジネスでは、少しは経験を積むこともできて一通りのことが自社の技術でできるようになっていた。それは、決して自分達だけの力ではなく、先見の明があるアスキー時代の友達や、こういった市場に詳しい友達達のおかげだったと思う。・・・今ではネット創世記の技術なんて忘却の彼方に捨て去られてしまいそうなものになってしまったのだけれども。

当時から堅実な経営には定評があった弊社は、幸か不幸かお金には見向きもしなかったから・・・結果的に、今もこうして自分達の思うような会社にする権利を保有し続けている。もしも、あのとき上手く踊れたならば全く別の世界にいたかもしれない。でも、きっとそれは自分の求めた幸せではなかったような気がする。いや、社員の求めた幸せではなかったのだと思う。きっと。
少なくとも、今まで我々はお客様と自分たちの為だけに仕事をして来ることが出来たのだから。

会社が合併したり、無くなったりするということはこういうことなのだとその友人の悲痛な横顔を見ていて素直に思った。そうして、この厳しい時代に対応していく為には、自分達の価値観を共有して、助け合い、強くならなくては、賢くならなくては・・・そう思った。

そうして、いまも自分で仕事ができるという幸せを、自分が望む仕事が出来るという幸せを・・・本当に心から神様に感謝したい。

自分の未来を手に入れる最良の方法はそれを自分で創ることということということ。その第1歩は、自分の価値を一番に引き出せる会社をそういう仕事を選ぶことなのだと思っている。もしも、そうして弊社を選ぶのであれば、きっとこの先で、技術を磨き、お客様にお使い頂けるシステムを創る。創り続ける。その熱意が、思いが必要になる。それが、我々がここまでくることの出来たたった一つのこだわりかもしれない。

目指せ・・・実務家!プロフェッショナルパーソンを目指そう!

今週も熱い心で頑張って。

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