お客様の満足は品質からそしてそのスタートは?
お客様の満足と社員のしあわせは両立する。そういうことを本気で考え続けて何年経っただろうか。これだけ厳しい経済状況であれば、どんな立場の人でも本当に必要な物しか買わなくなるし、買った物が本当に支払っただけの価値があるのか考えてみたりしたくなると思う。その結果、消費税を引き下げても英国では消費が活性化しなかったり、若い人が車を買わなくなったり、ソニーが14年ぶりに赤字に転落したりということになってしまった。デフレ経済の中で失速した世界経済がどの方向を向いているのかさえ、経済音痴の私にはわからない・・・・一つだけ心に強く思う思いは、我々のような受託型(コンサルティングだったきっとそう)のビジネスでは、製品の質のモノサシとしてはお客様の満足度がその基本となる。
そういう時代だからこそシステム化投資についても本当に必要なのか、相見積りをとったのか、値引き交渉したのかというような具合になって来ています。今年、私が社会人大学院で担当していた講座でもユーザの一人である学生(彼は技術を売りにしている金型屋さんの社員です)は、何回目かの授業でこう言い放ったのでした。「ところで・・・ITの人はどうしていらん物を提案して高い見積り持ってくるんだろう。頼んだ物をちゃんとした価格で納期守ってきっちり作ってくれたらいいのに」大変耳の痛いご指摘だと思いませんか。お客様にとって必要なものを納期通りにちゃんと作って持って行くことがものづくりの基本。・・・・実は、これが難しいようです。
別に金型の世界に限ったことではなく我々IT業界の人間にも品質管理はちゃんと理解されていることなのですが・・・・実は、これが過剰なサービスに繋がったり、納期の遅延やコストの増加に繋がってしまうことは多いと感じます。それと困った事のひとつに、お互いの遠慮から来る費用の「見えない化」というものがあります。(見える化の逆・・・)例えば、お客様から貰うべき資料を担当者と相談して作ってしまうとか、仕様のちょっとした変更を開発工程の途中で行い手戻りが発生する等、特に大きな誤解が生じるのは、お客様が、御自身で意思決定しなければならない局面がシステムの開発には幾つかあるということ。ITソリューションを提供する仕事をしている私達ヒューマンシステムですが、特に方針とかデータの振る舞いについては、どうしても企業毎に工夫されているビジネスルールがあることを理解して欲しい。こういう部分では、お互いの思惑が異なるケースが出てくるようです。(酷い場合はお客様の社内でも認識が異なったりすることすらあります)。お客様にとって当たり前すぎて、あるいは、SIerにとって常識過ぎて間違いを見落としてしまいトラブルに繋がることもかつてはよくありました。それはひとつひとつの企業の「おもい」が違うからでもあり、わかりやすくかっこよく言えば企業戦略によって違ってくるからなのだと思います。
そのビジネスの重要な部分については、我々ITの会社が推測するというのは烏滸がましいというものかもしれません。我々ITのエンジニアが、そう言う仕事が出来ればビジネスコンサルはいらないし、本来コンサルタントと名が付く立場の人はこういったトラブルや意見の相違問題が発生した時点で既に自分の仕事にマイナスポイントがついてしまったと心得ています。
我々が多大な時間をかけて創ったそういう方針が本当に十分な物であるのか・・・・作ったとしてもそれを正としてこの先進めていけるのか。その大きなリスクと誤りがあった場合の責任について、ざっと考えても思いつきではすまされないような問題が沢山出てきます。だからこそ、この部分・・・・要求はお客様がしっかりと考えないといけないのだと思っています。
なにより、要求を満たすということが品質管理の「いろは」だとすれば、お客様が要求を考えるというのはその最初の「い」ですから、要求を簡潔に必要十分に伝えるということが大切なことだと思います。全体を通しての要求をお客様から正しく聞き出すことは、本当に難しいことなのだと思います。決して、足し算と引き算ではビジネスの課題を明らかにしてシステムの目指す次のゴールを指し示すことはできないのですから。我々はお客様と最適なゴールとその方法を決めることが仕事の大切な一歩と心得ています。が、しかし、最終的な要求元はお客様であり問題を定義して、一緒に考えた答えを最終的に決定するのはお客様にしか出来ないことなのです。
だからこそ、もっとお客様に仕事の本質を「見える化」する誠意とプレゼンテーションの技術、そしてお客様を思いやる気持ちを大切にしていきたい。社員のみなさんにもそのように考えて仕事を進めてほしいと思います。
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