2009年入社式のあいさつ ~5分咲きの桜のなかで~

昨年の米国発の金融危機は瞬く間に世界経済に打撃を与え、その影響も底知れないものとして大きな不安が広がりつつあります。既に不況ではない世界恐慌でとさえ言われています。昨年第3四半期GDPは予想もできなかった-12.7%という数字で、全く楽観できる情報はどこにもありません。3月の初めのNHKのニュースでは、まだ1割以上の新卒の方々の就職が決まっておらず、最近のニュースでは、4月早々に内定者の自宅待機が増えて来ているなど、本当に明るいニュースが少ない今日この頃です。そんななかで、私達ヒューマンシステムは、例年どおりこの満開のさくらのなかお客様をお迎えして入社式を迎えられるのはありがたいことだと思っております。そしてこれは、みなさんの後ろの沢山の先輩達の日々の努力の証であると少し誇らしい気持ちで一杯です。また、本日みなさんが健康にこの日を迎えることが出来たのは、それはみなさんのご両親やみなさんのまわりの方々の愛情の賜だとこのことにも深く感謝の気持ちでおります。

さて、今年もみなさんは沢山の企業の中から弊社を選び、夏、冬、春と沢山の研修をこなしメールでも課題をがんばって終わらせて、今日のこの日を迎えられました。昨日までの自分と今日の自分はなにか違っているでしょうか。違っている人・・・違っていない人。いろいろですね。みなさんは、私どもの会社の採用基準をご存じだと思います。私達は楽しく仕事をしたいから4つの基準で入社を判定しました。1.まじめである2論理的に考えられる3.一芸を極める熱意がある4.他人の役に立ちたいと本気で考えている。この4つの条件を満たした方がここに座っておられるはずです。そして最終面接でみなさんに確認したのは、社会人と学生の違いということですが。この質問にみなさんは「社会人は責任ある行動を取らないといけない」「会社の一員であるという意識が必要」と明快に答えて採用試験を合格されました。本日は、その決意を新たにして社会人としてのスタートを切る記念すべき最初の1日ということになります。

ところでみなさんは、東京にどのくらいのソフト会社があるかご存じでしょうか。この東京23区には5744社のソフトを創る会社があります。そしてこのヒューマンシステムは、そのなかでどのくらいのポジションにいる会社だと思われますか?ソフトウェア開発を生業としている会社の構成比率は、売上げ規模が5億未満の会社が全体の75%で10億未満の会社が86%だそうです。弊社は12億ですのでかろうじて、上位14%のなかにいる会社であるわけです。ちなみに100億を超える会社は現在2%程度しかありません。IT業界では、10億~15億の同規模の会社は全体の約4%、250社も東京にはありません。そして、そのようなヒューマンシステムを支えている、現在も支えてきたのはなにか?それは、先ほどあげた1.まじめ2.論理的3.熱意がある4.お客様の役に立ちたいと思っているそのこの思いを胸に大切に秘めている社員のみなさんであると考えております。

ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、真珠は、真珠貝が自分の中に入ってきた異物を真珠の核として取り込んでそれを中心に何年もかけて真珠玉を育んでいくと言われています。みなさんは、今までは学生でしたから、もしかしたら自分の嫌なことややりたくないことは避けることや逃げることができたかもしれません。飲み込んだように見せて心の中でははき出してしまっていたのかもしれません。しかし、本日からは、少しずつそういう訳のわからないものも、嫌なものも自分で取り込んで、心の中に真珠を育てていって欲しいのです。社会に出て仕事をしてまいりますと、いろいろな思いもかけない事に出会うと思います。私はその沢山の事をその幾つかは大切なことだと思います。それを自分の心にしまって心の真珠として育てていって頂ければと願っております。何もかも飲み込むというのでなくとも良いとは思いますが、幾つかの大切なことは長い目で考えると必要なことだと思うのです。だから私は、先ほどの就職先が決まらない人達や自宅待機の人達がとても不幸に思えてなりません。それは、働くということ仕事につくということがなによりも大切な機会であり、若いみなさんを大きく育ててくれる実践の場であると思うからです。

私達ヒューマンシステムは、お客様の満足と社員のしあわせを両立する会社を目指しています。この両方をバランスしていく為には、同じ志を持つ仲間がとても大切です。お客様から仕事を頂くのは、一人一人の社員であり、このヒューマンシステム全体なのです。だからこそ、みなさんが困ったときには、別のだれかがその責任を果たせるそういう会社をそういう組織を私達は目指しています。一人で抱え込まずにみんなで助け合える組織をつくるには、やはり技術とおもいやりを磨いてシステムづくりをすすめていくこと。そして、その仕事の経験をみんなが共有して共に育つということが重要なのです。そういう仲間としてみなさんが本日ヒューマンシステムに入社されたことを私どもは大変嬉しく思っております。

最後にいつも入社式でみなさんにお話している佐藤一斉先生の言葉をお話します。
「植えるものこれを培う、雨露もとよりききたる。
倒るるものこれを覆す。霜雪なおよりききたる。」
植うるもの・・・・・ものごとを始めたひと、志を持ったひとを周りの人は必ず助けてくれます。雨と露はよろこんでその成長するのを手助けするでしょう。逆にもしもみなさんがもういいやっと考えたとすると。まわりもどんどん壊れることを手伝います。霜雪もその朽ちることをなおいっそう手伝ってくれるでしょう。

社会人として歩き始めたみなさんは、既にこの言葉の真実に気がついておられるのではないかと思います。みなさんが世の中に生まれて、ご両親や先生やまわりの方々はこの雨や露のようにみなさんが成長されるのを助けて来てくださったと思います。そして今日からは、私達もみなさんにとっての雨となり露となってみなさんが成長するお手伝いをしていきます。それは、みなさんの為にではなくみなさんが成長することを望んでいる限り、ずっとずっと私達はみなさんを助けることを止めないでしょう。
それは、ある時は・・・・・すごくしかられたお客様の場合もありますし。慰めてくれた先輩かもしれない、あるいは、叱ってくれた先輩かもしれませんね。そういうすべての人々がみなさんの成長の糧となります。そして、そういうことのひとつ一つがみなさんの心の真珠の核となりその真珠を虹色に育む海の波のようなものだと思うのです。

そして私たちヒューマンシステムもそう言ういろいろな人々の思いをあわせて、集めて、ずっとずっと成長を続けて来ることが出来たのだということ。私達の会社がそういうひとりひとりの集まりだからこそみんなの努力や思いで良くも悪くもなるということをよく心に留めておいてください。今日入社されるみなさんのその若い力と若い創造力と何でも吸収しようとする姿勢で、私達も真っ直ぐに伸びていくことが出来ますようにと願っております。「未来を創る最良の方法はそれを自分で創ること」その新しい未来を創る新しい仲間として、みなさんはこのヒューマンシステムに入社されました。
本日、ここ集まった皆さんと共に、この良き日を迎えることができましたことを心よりお祝い申し上げて、私からのお祝いの言葉とさせていただきます。

2009年4月1日
株式会社ヒューマンシステム
代表取締役 湯野川 恵美

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