翼の上でアメリカ企業を知る

「日本は、16日お休みですか?」アメリカ人二人と英語で話していた隣のラフなTシャツのその人が振り返って流暢な日本語で話しかけたとき、あぁ中国系アメリカ人ではなく日本人だったのだとわかった。行きの飛行機は、なんとなくその方とお話をしていて着いてしまったのだけれども、アメリカの企業のマネージメントとかいろいろな経験やマネージメントの特徴などを教えて下さった。その方は、15年アメリカの企業に勤めて7年前から最近まで天津の工場を立ち上げてその工場のマネージメントの仕事をしていた。最近、上海の近くの蘇州の工場を立ち上げる仕事でこちらに移ってきた。この仕事がおそらく最後のご奉公だと思って引き受けたそんな話をされた。その方は、20年以上技術畑を歩まれて、その後、マーケティングを10年、そしてこういう中国ビジネスを7年ということは、もう60歳に近い年齢だと思われる。「私は、中国に行って英語が使えるようになったような気がする」そんな話やマーケティングやマネージメントのいろいろな話を丁寧にして下った。
アメリカ企業では、リーダー職と技術職はキャリアパスが分かれていてマネージメントに通じるリーダー職のほうが、早く出世するということ。技術職からのキャリア形成が遅いのはおかしいと言っているのだがなかなか、難しい。目標管理がしっかりしていて、3か月に1回の面接でそれぞれの目標に対して達成できているかを確認しあうこと。1年に1回では納得できないからでしょう。全体の経営計画は、ざくっとしたロードマップをベースにそれぞれのチームに課せられた数値目標を達成するために全員がそれぞれの役割で最善を尽くすこと。
その方は技術で20年ぐらい経験をつんだ後にマーケティングに回ったのだが、お客様のところでいろいろと言われることをどうしたら実現できるか、どの部署に何を頼めば良いのか全てわかっていたから、お客様の望むものやどうあるべきかについていろいろと提案ができて楽しかった。それは、自分にとってとても楽しい経験だったそんな話の後で、こんな話を微笑みながら話してくださった。「でもね。製造ラインのほうが目標に向かってひとつになるっていう感じっていうのは、判りやすいね。受注を受けて納期にあわせて製造ラインを回していると、自分になんの特にもならないのに何か手伝うことはないかって、自分の工程を終えた仲間達が集まってくる。本当に彼らには何の特にもならないのに・・・がんばろう!と言う一体感が伝わってくる。」かなり、衝撃を受けた・・・。
日本人は、チームワークを大切にする民族といわれみんなで仕事をするのは得意だと思っていたのに・・・アメリカ企業は、もっともっとそういう一体感を持って仕事をできる環境づくりに留意しているのだということ。そして、その人はこんなことを教えてくださった。「うちの会社は、特にアメリカの企業だけれども40年以上勤めている人がとても多い。父親と子供が一緒の会社に勤めるといったことも多い会社なんだよ。ちょっと変わってるのかも知れないけれど・・・」ずっとアメリカに行ってからも日本的な働き方をしていて長期休暇を取らなかった自分が、はじめて3週間の休みを取った時のこと。自分の仕事を他人ができるようにすることが、本当は重要なことであることをその時に悟ったっと仰っていた。アメリカでは、いわゆる仕事を抱え込む人というのは評価が低い。全ての情報が共有されるからリスクを分担することができるのだと理解した。そんな話や、360度評価で、マネージメントについても常に評価されるというようなこともお話してくださった。自由の国は、責任を果たすことが重要であり、評価も平等。成果が全ての答えであると同時にそれが本質的なところに行き着く早道なのだとそのお話の中から感じた。
何度も、「今度は蘇州に遊びにいらっしゃい」と話してくださったその方は、飛行機が着くというアナウンスで、私に名刺を下さった。その方は、キャタピラ(アメリカの機械会社・・・知ってるよね)のテクニカルマネージャだったことを知った。息子さんはITのエンジニアなのだそうだ。蘇州に新しくつくる会社の技術経理(CTO)でもある。自分のバックヤードを仲間と共有する為、他の創業スタッフのアメリカ人二人を先週日本に連れてきたのだという。だれかの犠牲の上に立ってチームワークが作られているような旧式の日本的経営と比べて、アメリカはもっともっと合理的にそれぞれの立場とそれぞれの責任を果たすことに基づいて、それぞれの能力を最大に活かしてチームワークを成立させている国なのだと思った。

情報を共有することで、最大のパフォーマンスをあげることができる。
チームでワークする・・・これはOSIの部門スローガンだけれどもこういったことが大切なことに違いない。

台風もさったことだし・・・今週も一週間よろしくお願いいたします。

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